「灯ともし頃」
於 秋田県秋田市
Photo by HOHNAN-KUROKAWA
SINCE 2008/6/30
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掲載されている写真の撮影者と詠み人は同じです。
2008年8月に詠みし歌
ももちゃんはどこに行くにもお気に入りのおもちゃを持ち歩きます。
ももちゃんの置き忘れたる黄のオモチャ 家中の者 気にかけ行き過ぐ
夏の幸 心豊かな時の中 おのずと開かる 私の扉
唐きびのやさしく甘いかみごこち 遠き幻 思われる頃
昨日よく眠れたことは書いたとおりですが、その際、以前行ったり見たりした景色の夢を多く見ました。
男鹿半島で
八月の群青の海 岩を打ち白く飛び散り頬をかすめる
岩城の奥で
降りしきる雨に煙りて滝の音 利休鼠が白さを染める
太平の奥で
青がすみ 手前の丘の若木より 低く見えくる八月の山
『 写真: 銀塩寫眞館・caricature/oohi より
』
仁賀保・土田牧場で
日陰なし 白き太陽その下で 草食む牛よ 暑くはないか
三角屋根の見える窓から見た空
入道の 峰にしっかとつかまりて ぐんぐん昇って見下ろしてる街
当店に二十年も通う人 立派になりしが 我が目に二十三
CMに出てくる応援する子供 あんな子欲しや がんばる気のする
赤塚の不二夫逝く夜おそ松くん 遠く去りゆく一つの時代
3日から竿燈が・・・
ゆかた着て囃子の迎へ ゐそゐそと 祭り見に行く娘清々し
土曜日の、赤塚さんの訃報には驚きましたね。やはり、我々の世代は、詠まずにいられません。
巨星落つ バカボンのパパみまかりぬ みぞおち痛む 昭和きょう果てる
おそ松もチビ太も式にい出む時 ドカンでイヤミ忍び泣きおり
巨匠関連でない歌も一つ詠みました。
幼き頃 野原一面咲いていた 草のなまえは はこべと知りぬ
皆様の期待に応えられず、残念でしたが、とてもいい試合だったと思います。
応援 ありがとう!!
わが母校 伝統守りて雲に散る ああ栄冠は 君に輝く
牛シリーズ・・・その2
まだら牛白黒柄は それぞれに 白は夏向き 衣替へならなくに
天の香具山もびっくり
梅雨の間にフリマ広げるアゴラでは 虫干しごときアバの家具、山
ビバルディイの涙
梅雨明けず明けたら残暑 みちのくに まことの夏は無ゐのに四季とは
梅雨の合間の県営プール
炎天の子供プールの戯れは つらぬきとめむ玉の散るごと
きのうは店にポツネンと居りましたら、三つの歌ができました。
ひとかどの人物という慣用句 ガバチョに教わり語の奥に入る
山王の昼は清かに静まりて 明鏡止水 幽玄の地とは
サラサラの夏スカートは風を呼び ヒート・ランドにオアシス生まる
低き山を登りつつ思ふ
せみの鳴く草いきれの中ひたすらに 足元見つめ上を目指して
長い梅雨の間・・・明けたんじゃぁないの?
雨のおと絶えて久しくなりぬれど 蝉の鳴く声 なごりわびしや
「時間」が醸し出すのは何でも同じだなーと。で、自分は?と詠める
寫眞とてワインや肉と同じなま 新鮮良しや古きも味増す
捨てられちゃうワインのコルクによせて
せん抜きの コルクに潜む物語 話してちょうだい茶色のコルクよ
来世へのわたしの願望
次の世は洞窟になるよ 海のそば コウモリもクモもやさしく眠らす
友来たり花火の誘い あでやかさ一度は見たい彼の地の花火
鴨川に友禅流しありし頃 おなごしはみな恋に染まりぬ
ちょっと作りすぎかな。へへ、恥ずかしい。
本来の自分に返って
水曜日きょうはうれしい二割り引き スーパーの列も曲線音符
プラタナス枝払らわれて丸はだか 広き夏空 青さに救わる
本荘市 町村といふ集落に 直ぐと伸びたる人影なき道
スーパーに行ったら車の中から月が見えました。
上弦の月ってこれかな 低く見ゆ どこかの屋根から出てきたような
滝つぼから流れ出てきた水はどうも用ありげです。
つるつると岩場の上を取り急ぎ 流れる水は誰待たすらむ
源氏もの 我が家においてはプチブーム 母娘で語らひ われ蚊帳の外
ぼんやりし 曖昧模糊で ほのぼのと 時を過ごしたい真夏のトタン
※唐突ではありますが・・・「お使いは自転車にのって」という歌、
作詞した上山雅輔はなんと「金子みすゞ」の実弟だと知ってなんか親しみが・・・ (^^♪
Photo:銀塩寫眞館『万華鏡ひとり戯れ』・・・2より
きのう突然こんな気持ちになりました。
千尋の谷を這い来た獅子の子は 親に感謝のこうべを垂れる
北に散る土方歳三 五稜郭 残りし寫眞 明日を疑わず
愛国と幸福驛の間をば 乗りし人今皆幸多しや
きょうの一枚
中学の修学旅行のとき撮った
栴檀は双葉より芳しと申しまして・・・ なぁ~んて ねっ (^^ゞ
寫眞:「銀塩寫眞館」 『thosedays』 より
かにあなを棒でつつかれ大あわて 横に逃げるがあえなくつかまる
子だんごむし鉢から庭に戻したよ 仲間はみんな巨大化してた
銀塩寫眞館 【 光画 】 より
赤銅の 海を見つめる若者ら 沈みゆく陽に明日をも見つつ
暑かったので何か涼しくなる事を考えてみました。
六条の御息所の嫉妬心 暑苦しいのちヒヤリ納涼
大玉のスイカを前に小家族 思案の結果途方にくれる
お盆の13日に詠める
朝の寺墓前の線香昇り行く 煙は直ぐと亡き人引くごと
家近くケーキ屋さんのモーニング 「ブリオッシュ食べ放題」
ミョーに引かれる
サンダルに砂の感触残りたる 遠き波音 耳に返らん
ピンク色 遠き水底息をして 真珠は思う もう夏かしら
8月14日
足早にビルの根元を歩む群れ 赤き陽に浮き 鞄の翳ゆれ
帰省した息子に猫たち 嬉しがり 照れてゴロニャン かたや椅子の下
実家より もらってきた鉢 死にかかり ここで生きてく さだめに とまどふ
to be or not to be 明治期の青年のように 深刻ぶる 鉢
久方に帰った息子に 白ねこは 好き と 言えない 女の子のよう
クイズ問う「雀百まで何を忘れず?」 わしゃ九十九までと 答える夫
8月15日
平家もの 琵琶の音悲壮 発注し哀愁味わう
気になる本で
豪雨時に水滴切って行く街は 盆の最中新車の気分で
雨男と言われし息子 逆療法か 雨乞い太鼓買ったと言うや
終戦の日同級会へ出かけるや 妻は高三 本荘グランドホテル
ぢぢばばの家に出かける りりりんは24歳 本荘市川口字後野
贈り物として大切に運ばれてきました。
ササン朝ペルシャが安寧だった頃 ノンキに旅した 白瑠璃の碗
一回くらい食器として使ってあげたい・・・・・
白玉に氷を入れてカランカランと涼しかろうや 白瑠璃の碗
幾たりの手に触れられしや 白瑠璃は まどろみの笑みを 下賜なされつつ
8月16日
とつぜんに 春の日の花と輝き と メロディーめぐる 秋の日の花に
琵琶法師 声震わせる物語 錦の表紙に
胸はとどろく
8月17日(日)
盆帰省スケヂュウルぎっしり 持ってきて 月光仮面か はやての如く
息子去り 娘祖父宅 動くもの ネコが二匹と エアコンの風
盆明けに 休みをとりて遠出せむ 真緑の道
高きすじ雲
六郷の美術館にカメラ見に また行きたしや 我も休まん
夕凪に微かに振るる鈴の音は 「来ましたよ」という先祖のお知らせ
早朝の花屋に電話 無人らし 逆探知され 無事墓参の盆
ふたりして暮らす日々の練習か 部屋の空気と静かに過ごす
ローアングル 兄の遺影は清々し 青空バックに 彼方を見つめ
しこめでも 迷路において 右・左 元気に進む つれあい持たん
悲恋もの美女でなければ成り立たず 深情けとは醜女号泣
ちょっと時間がたちすぎて発酵しちゃいましたね。
戦後史の 写真をながめて思ふのは リアルタイムで見たこと多し
ななゐろのアアチうつくしとみる虹は 神とノアとの交はすしるしとふ
きのうは休みであることを心の底から喜び、こんな歌詠から一日は始まりました。
朝方の水遣りもはや習いとなり ひとわたりの風ザッと吹きゆく
さわやかな一日で リゾート気分を満喫しました。様子が一変したのは夕方からです。
人の世に誠に不思議な流れあり こがれた休みに死ぬほど働く
白くまは一人遊びの夏の空 幼なく無邪気な君を悲しむ
一夜が明けてこれは今朝のことです。
かき貝と一緒に焼かれたチビガニは抱卵しており 二度も食われる
生きていると いろんな場面にあいますね。昨朝 詠んだ歌を今読み返しますと「なにをノンキな」と言ってやりたくなります。
HP見るに不具合発生 待てば直るさ 朝見てそのまま う~んこいつぅ
今日の歌はGAOのお気に入りです。
いそぎんちゃく 赤・白・桃と とりどりに くにくに動く竜宮の姫
海亀は子供が来ると寄ってきて お腹を見せたり泳ぎ上がったり
原因は分かりつつあり 直りそう ありがたき哉パソコン師匠
この時代 孫付き婚はめでたけれ 人もうらやむ二十重の寿ぎ
夏野菜がふんだんで、主婦は大助かり
漬物になってもきゅうりは あざやかに緑を保つ 見るたび感嘆
いよいよ明日に迫った花火見物
雨降るな 晴れると知るや願うのは 暑くなるなと なんと贅沢
通時の気持ちを詠んでいます。
雷雲は去り 暗雲も海彼方 赤々明けるその次の道
七十万 大観衆が一心に焦がれ待つ中 異邦人 四歌仙
玄人が好むと聞きし昼花火 なんとか堪能せんと試む
観覧の席番号はおかしけれ 忍忍 八苦 ごめんなさい
(22895)
花火とは別に、もう一つ。
ゆく夏を振り返りおりこの母は 草にはじける子の声リフレイン
通販の半袖ブラウス届きおり 真赤でさらさら夏の思い出
草かげで病が癒える時を待ち くるんとまるまる子ぎつねに雨
「病院を変えなさい」と枕元 息子が怒っている夢を見た
という一夜が明けて・・・
窓辺から さんさんと入る朝あかり きょうは元気だ 草をむしらん
例によって在庫歌ではありますが・・・
西陽浴びビール飲む頃暮れなづみ 喧騒併せて喉通り過ぐ
もの色も物音も無く過ごす日々 五感は眠り 倦怠感のみ
朝までうなされましたので、きょうは在庫歌です。
錦絵に彩どられし真珠貝 そおっと入って中で暮らさむ
闇に座し一人ぽっちと思っても 実は光はシャワーの如く
五人客興ずる音はこだまして 顔ほころびつ 背は写真撮る
皆の歌 はつらつとして眩しさに 我が体調の悪しさを思ふ
雨垂れを弾き返して葉っぱあり 元気な葉っぱ 君は若かり
新芽、若葉のときは赤く、だんだん緑になるレッドロビン
空気まで写し込むという、ツアイスのプラナー
T※で
夏の朝の空気感を・・・撮れたか な?
雨あがり虹の根元に着きたくて 目ざして走った我は小四
秋といへ それぞれの中に始まり それぞれの中に移ろうのかも
本日は肩の力を100%抜いて詠んでみました。
海近く砂山に建つ中学でマラソン大会 冗談よしこさん
順番に当たってくるよ授業中 一人抜かしちゃってしかも「わかりません」
スカートをはいてても「ぼく」と呼ばれてた 娘はその後おしゃれに邁進
爪かみの癖で失くした爪伸ばし 夫は器用な人に変身
しばらくこの道で行ってみようかと思います。
ある時は 白馬に乗った騎士のごと いじめっこ阻止する園児我は
返り討ち 一緒にやられて 泣いている 先生駆け寄る 遅かりし由良之介