秋の蓮は、真夏に咲いた華を思い出しているのだろうか、それとも来夏咲く華の事を考えているのだろうか。
秋には不似合いな雲。下界の秋はどう見えるのだろう。
昔からあったように見える、ひとつの寺の真ん中を通る道。この道を造った時を覚えている。
早朝、工事現場に急ぐ人。誰かに呼びかけられたかのように 急に後ろを振り返った。
いつもなら、この時期みぞれなぞ降るというのに、陽が照り のたりのたりと運河の水は流れていた。
日中雲も無かったのに、秋の満月だと言うのに、星雲の向こうに月があるように見えた。
寒い、ほんとに寒い七五三の日だった。祈ったのは私一人だった。
『Summer Rose』という名の薔薇。儚げな色で秋に咲き弱い日差しに薄っすらと影を落としていた。
『儚い』という文字も、はかないなー
地方都市の駅前。日曜だとて なんら変わることはない。
もう何十年も前、同い年の従妹と撮ってもらった写真を飾った。その様子を撮った数日後、昨年亡くなったことを知らされた。
失なった日々はもう戻らない、従妹なのに埋められない時間となった。
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