「雪の日」
Photo by Hohnan-KUROKAWA
2009年12月に詠みし歌
すがすがと静寂な光降り注ぎ 師走朔日 真っさらな朝
のんびりと そりゃぁのんびり 明けにしを 空や師走の
寒雀たち
膝のネコ 嫌煙権に 天井へ 煙吐きつつ 喫煙権も
きゅーっと鳴く君の声を忘れない 今日から私が母になろう
ことごとく好みと遠い味なりき 外食悲し 月曜ランチ
豆パンを買うかどうかでけんかしてる 百円ショップ出口の師走
かぁかぁかぁ 都会のカラスは住みやすい お山は雪でもご馳走ざんまい
気に入りの棚の上には行きたいが あと足弱りぬ 手でよじ登る
とどまりて 草木映すかの川に この地と同じ雪は降りけむ
セレモニーホールは雪に包まれて貴女はここにいないと思った
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突風に電線の雪舞い上がり クラゲのように運ばれてゆく
水鳥の毛にくるまれてやわらかき 猫も一緒に夢見る師走
昭和歌謡ちゃんちきおけさに慰みて 心の澱を過去に置き来る
大鳴門 うず潮かくもすさまじき うねりの中の我はただなか
雲間より まれに陽が差す 歳の暮れ 病ひ好転
光にすがる
岩清水 ガレキも通る道筋を 黙してただに 旅人潤ほす
店に来て 青年の日のあくがれを 君は話せり 体揺すりて