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2009年6月に詠みし歌
花燃えて 光降りしく草原に 時々小雨 好きな六月
霧雨に小寒き朔日迎へけり 常より冷えし衣更への朝
しんとして 人っこ通らぬ店先に 猫のケンカを止めに行くなり
双葉出て シソの葉かしらと育てれば 雑草なりき
愛しくなりぬ
ハーブをば雑草の如く刈り取りて 満足顔の夫 叱らる
「お母さん」と言える猫を褒めたれば 私も言えると ももも告げ来る
胡蝶蘭 弱り果てつを 救うべく 妻はネットで蘭方医のごと
霞みたる霧雨越しに杉木立 レインコートの赤通りゆく
祖父のため孫らは踊るヤートセを 下手でも笑顔 不意に落涙
胡蝶蘭 庭土に植えて大笑い 苦しがりつつ よくも生きたり
「ブー・フー・ウー 見てから園に行きなさい」 祖父の厳命 懐かしき愛
こけて起き まろびて起きつ半世紀 家族の結束 こけの無くして
庭剪定 猫が寄り来てニャニャ鳴けば 朝凪の中 ロビン揺れ初む
毛皮ラグ洗い始むが 手こずりぬ 頼んで出かけた娘うらめし
いつになく きれいな声でチュピチュピと 雀は 恋をしているらしい
猫の墓 どくだみ全部引き抜きぬ 花を植えよう シッポによく似た
草抜いて 筋肉痛に目覚めたり 亡き猫たちに会えた喜び
良かれとて バラの根もとに苔置かば うどん粉病とは
う~む なかなか
薔薇は赤 薔薇は薄紅 薔薇は白 いずれの薔薇もそれぞれキュート
世が世なら 鳥海山のふもとにて くわ振り下ろさむ 今は商ん人
雑草を小山のように盛り上げき 勢いいずこ おひたし様相
根も葉も無い 棒のかたちで輸入さる 幸福の木に有情 花咲け
さやさやと梅雨の合間に吹き渡り 肌なで過ぎる初夏の先鞭
開け放つ部屋を吹き抜く日曜日 ネコの毛そよと揺らして飛ばす
雨空を チュルン と一声 雀飛び 街の緑は洗われてゆく
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胡蝶蘭 植え替えてから十五日 水遣り厳禁 私も苦しい
レコーディング・ダイエットから十日たち 胴五センチ減
これは福音?
飲料水「DAKARA」 のおまけはスナフキン 君の瞳は 夢追う荒野
我が猫が 明るく寄り来て おでこ付く この子養う為に仕事す
夏の夜の 月はいずこと尋ぬれば 不夜城のごとき マンション反り立つ
足見れば 縦にも横にもシワがあり ぞうさんみたいで可愛いわたし
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