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2014年5月に詠みし歌

更新日  2019年3月4日

kouga

清々しき露地へ差し込む朝陽さえ 湿り気含ます ベス単フード外し


flowers

その昔、イーストマン・コダック社でベストのポケットに入るし、一群二枚、つまり二枚のレンズだけの廉価なカメラを発売した。この当時のレンズは、球面収差(ぼけ)がひどく、F.11位まで絞って何とか見れる写真が撮れた。しかし、当時のフィルムは感度が低く11まで絞れば、よほど明るいところじゃなきゃ上手く写らなかった。で、なんとか、この廉価なカメラで、そんなに明るくない所でも撮ろうとフードの様な絞りを外して撮ったところ、当時流行り始めていた写真館での軟焦点レンズで撮ったムーディー?な写真が撮れた。この技法が好評でいわゆる「ベス単フード外し」として流行った。


kodak

sikaku

kouga

目安なりし国交省のアンテナで左に折れて真東を向く

kokkou

ソフトフォーカスのレンズでも、東に向かうカラスは写ったし、見える。

sikaku

kouga

今し方バーの灯は消え路地裏は人影も消え猫歩み行く


bar

キヨハラVK70Rという稀なソフトフォーカスレンズで、ベス単フード外しの気分を・・・

sikaku

maragareto

あかしやの甘き香りよ なつかしき 君と下校の坂道に咲く

sikaku

kouga

界隈はずーっと平らでどうすると 訊かれた黒ネコカラス見上げる朝

6m

sikaku

kouga

MFでもどんぴしゃときてふむふむと 決める絵柄に撮る楽しみも

pinto

(注 AF・・・オートフォーカス。対して、MFはマニュアルフォーカスのレンズのことで、最近はほとんど無い。)

写真好きは、撮るのも楽しむ派と、機材を集めて満足派と大きく二分される。 そのいい例がライカおたくだ。 もうフィルムカメラの時代は去ったが、その当時は、髪の毛の数分の一の傷も許さず、 中古とはいえ、高かったが、 今はもう、1/10の価格で、傷ひとつ無いのを買える。 不思議なのは、何人かいるライカの所有者の写真を一度も、たった一度も 見たことが無い事である。 もうほとんど何の価値を持たなくなったフィルム使用のライカの所有者は、今ライカを見てどう思っているんだろう。 (田○長○センセーの影響だった と思える人は、まだ立ち直れる事が出来るのだが・・・・)

sikaku

kouga

それぞれの花の主張を同時に叫ぶ すみれ色したすみれ達は

sumire

sikaku

kouga

柔らかき朝陽で始まる茶色壁 黄色い花咲く弁護士の庭

niwa

sikaku

kouga

黒壁はいろんな物が似合うなと しみじみ見れてばくいっと顔を出す

kurokabe

sikaku

kouga

綺麗でしょ見てみてあたしピンクなの ショッキングでしょ 靴は黒なの

pink

sikaku>

kouga

人知れず若葉の陰に咲く花も こんなに紅けりゃ色っぽさがチラッ

akai-hana

sikaku

kouga

黒バック黒砂利の有るけものみち 迷彩色着て散歩は無事に

michi

sikaku

kouga

二日目は白くも咲いたこの花の 名は知らぬが黒猫の道

white

sikaku

kouga

黒猫は揺れる様子に狙いつけ 美しさには目もくれないで

hana

sikaku


kouga

錆止めは錆びて味出ていい色合い このジレンマを如何にとやせむ

aji


sikaku

kouga

朝陽受け散歩嬉しや弾む気で いない居ないバァと猫の戯れ

inai

sikaku

kouga

弁護士の父の後を継がず還暦を 資格嫌い人直ぐと置いちゃうBicycle

jitensya

sikaku

kouga

黄の花が皐月の雨後の新芽とは 散歩のネコは気付かぬ素振り

黄色の新芽
 

雨の降る皐月朔日鬱陶し それさえ云わず流れ去りし櫻花(さくらばな)




 

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