2010年 2月に詠みし歌
北に住む君にもらいしCDのジャケットより吹くやはらかき風
小さな部屋 私に咲いた胡蝶蘭 胸に飛び込む希望のように
上空に寒気とどまる如月の 空から落ちるダイヤのかけら
デパートが夢見る場所であった頃ふとよみがえる 親子連れ見て
顧みぬ猫の置物い出きたる つむりしその目 許すと言ひぬ
羽を得て自由に飛べる今日明日をいかにとやせむ 雪も舞え舞え
朝日さす真冬の居間にのびのびと緑ひろがる五輪の花と
まさに冬 五輪の年に開きたる 胡蝶蘭は合わせて五輪
OB会
交差点 雨の新宿 歩みつつ 角の向こうの あの頃めざす
久し振りの下北沢
如月の 半ばに梅咲く 下北の 街を歩みつ 若き日なぞる
真夏の新宿を思い出し・・・
油照る角筈辺りに俄か雨濡れし歩道にあがる街の香
精魂を使い果たして読み終えり アントワネットの動悸のままに