於 秋田市山王「春風に押されて」
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御歌帖
Photo
: HOUNAN-KUROKAWA
の詠みし歌
自転車の前かごに野菜 後ろには 子猫を乗せり 小箱に入れて
サーカスの バルーンはあがる 空高く ピエロ 自転車 大正モダン
早春のテトラポッドに 立ちたくて 草むらの道 自転車をこぐ
矢がすりに 紫紺のはかまひるがえし 明治の女 自転車はゆく
母はまず 朝食作りて 野良へゆく 朝もやの中 自転車駆って
の詠みし歌
自転車を 父の声にて こぎ出でむ 声遠のくぞ 自立嬉や
お使いは 無いかとたずねん 我自慢 新品の自転車 まぶしく光り
風を受け 匂いも感じ 走りけむ 我が自転車 見知らぬ街を
縦並び 五台前との 会話せり 声も枯れむや 自転車通学
その昔 自転車ペダル 無かりしも 歩く速さの 一倍二倍
風を切る ベルを鳴らして 夕暮れの 自転車こがむ 三角乗りで
坂道を 下りる速さや 風の音 我が自転車 ケンタウロスぞ
自転車で 風に誘われ 着きし街 その香の違いに 距離を知る
あな嬉し 二十四インチの 自転車 届きし朝の 光は山盛り
こぎ出でし 手伝いせむと 前の輪は はや四貫で 浮く自転車
春の日に あちこち血だらけ こぎ痛でな 未だ乗り慣れむ 自転車遊び
自転車の 句をひねりけむ 妻は今 己が才にぞ 驚き多作に
リヤカアの 重き荷物を 牽く男 自転車のサドル 要らぬが如し
拾円を 払いて自転車 引き登る 下りは長き 寒風の山
ヤクルトは 子供もすなる 三輪車をば 自転車と称して ばば配りけむ
妻はいさ おはようの前に 「あの句のね」 と話かけむ 自転車のお題
自転車の 句を詠む我を 人の云ふ 多作 田吾作 田圃のはたぎ
前輪が 五メイトルもある 自転車は 今はサーカス 古は普通に
夜もすがら 池を巡りし 自転車は 池のコイへの ストーカーかな
自転車を 明治 大正 昭和駆け 平成の代は 何処へいく
ババよ
自転車よ 負けるな一茶 ここにあり 登り下りは よの常識(ならひ)ぞや
咳き込んで 自転車こぎき やせ男 病院に向かふ 彼は花粉症か
平成の街角曲がる自転車で 街の香写れデジタルカメラ